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シネマとライブと雑多な日々

映画やライブを見て感じたこと、考えたことを気ままに綴ります。

♯今日の1本 親子もの、少年もの好きにはたまらない! 涙・涙の『ネバーランド』

2005年映画 洋画

この映画、とにかく泣ける!

中盤あたりから、涙のツボを押されまくりで、ジワジワ、ジワジワと絶えず涙が流れていた。ピーターを演じるフレディ・ハイモアくんが、とにかくかわいくて、彼が親を慕う気持ちが何とも切なくて、泣けてしまうのだ。

ネバーランド』は、あの誰もが知っている「ピーターパン」の、ほとんど知られることのなかった原作者ジェームズ・バリと、物語誕生のきっかけとなったフレディ・ハイモアくん演じるピーターとの出会いと交流を描いた映画だ。

ピーターパンというと、私と同世代の人は、新宿コマ劇場(今はもうないが…)での榊原郁恵さんの舞台劇を思い出すだろう(今だと、きっと今度NHKの朝ドラをやる高畑充希ちゃんでしょうか)。当時、友人がコマ劇場に勤めていて、「リハーサルで郁恵ちゃんの代わりに空を飛んだ」と言っていたのがとても懐かしい(古すぎる…)。

当時、舞台を観た記憶では、ピーターパンが飛ぶシーンとマンガちっくなフック船長のみが印象に残ったくらいで、本来の物語に宿っている、「大人になりたくない子ども」というとても繊細なキーワードには、何ら心動かされることはなかった。

ピーターパンへの認識が変わったのは、物語の生誕100年を記念して作られた実写版『ピーターパン』(2004年公開)を見てからだ。

舞台では、女性が演じることが多かった主人公ピーターパンを、まさに思春期まっただ中の少年、ジェレミー・サンプターが演じ、ウェンディとのほのかな恋の要素も絡まったこの映画は、とても新鮮な印象だった。

大人への入り口に立つ思春期特有の大人っぽさ、そして子どもっぽさは、やはり大人になった女性が演じるより、そのまっただ中にある少年が演じた方がいいに決まっている。

思春期の少年像で印象深いのは、『スタンド・バイ・ミー』のリバー・フェニック
ス、『誰も知らない』の柳楽優弥などだが、この映画の、ジェレミー・サンプターも美しくて、切なくて、もうお母さん世代には胸きゅんの魅力だった。

この映画を見て初めて、『ピーターパン』の奥深さに気づき、「なんだ〜、子ども向けだと思っていたけど、子どもより大人が感動する作品だったのねぇ」と感じた次第。

ネバーランド』のフレディ・ハイモアくんは、実は思春期にはまだちょっと早い少年だ。でも、お父さんを早くに亡くし、愛するお母さんも病に倒れてしまって、もう傷つきたくないから、もう泣きたくないからと、夢見ることや無邪気に期待することなど、子どもならではの感情を押し殺して生きようとしている少年だ。

その少年が、ジョニー・デップ演じるバリと出会うことで、悲しみを乗り越えて生きる力強さや、悲しくてもなお、夢を持つことのすばらしさを教えられ、またバリも、少年や少年の家族から、ぬくもりや、人生のどうにもならない無常を受け止めて、生きることを教えられるのだ。

この作品は、2005年の第77回アカデミー賞で作品賞や主演男優賞などかなりの賞にノミネートされ、受賞は作品賞のみだったが、評価も高かったのだと思う。

個人的には、正統派ジョニー・デップより、『ショコラ』などのセクシー系ジョニー・デップが好みだが、この映画での抑えた演技も確かに良くて、主演男優賞ノミネートも納得の出来。

そして、やっぱりうならされるのは、ピーターの母親役のケイト・ウィンスレット。監督から、だいぶ演技を抑えるように指導されたそうだが、ほんと、親子のやり取りが自然体で、しらけることなく画面に没頭して泣かされてしまう。

そして、ラストシーンのフレディ・ハイモアくんの演技! うまい子役にありがちなあざとさが全然なくて、真に純粋ちっくでたまらない。

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