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シネマとライブと雑多な日々

映画やライブを見て感じたこと、考えたことを気ままに綴ります。

名画座「新文芸座」で観た『ベテラン』&『国際市場で逢いましょう』の2本立てに、映画愛が呼び覚まされた!

2015年 アジア

4月初め、前から気になっていた池袋にある名画座「新文芸座」に行って韓国映画の2本立てを観た。いつもサービスデーを狙ってはしごするので、1日に同じ映画館で2本観ることは珍しいことではないけれど、名画座は何と言っても料金がお得! 

たいていはロードショウ1本分(1800円)より安い料金で、2本分の映画が観られる。新文芸座の場合は、一般1300円で2本! 館内も新しくてきれいだし、スクリーンも某ロードショー館より大きいので、お得感満載だ。

感動はスクリーンから – 低料金2本立ての名画座 | 新文芸坐

そういえば、学生時代は横浜天王町にあった名画座のライオン座によく通った。おぼろげだけれど、『ロッキー・シリーズ』とか、『スター・ウォーズ・シリーズ』とかを2本立て、3本立てで観た記憶がある。ロッキーといえば、エキサイティングなボクシング映画だけれど、どう見てもイケメンに見えないシルベスター・スタローンが、試合で殴られ腫れた顔で「エイドリアン〜、エイドリアン」と叫ぶ姿になぜかキュンキュンした思い出がよみがえる。

名画座にかかる映画は、いわゆるロードショー落ちと言われ、新作ではなくなってしまった映画だけれど、DVDやレンタルになる前にかかる場合もあるし、その名画座ならではの組み合わせが楽しかったりもする。

新文芸座」で観た『ベテラン』と『国際市場で逢いましょう』は、そういう意味では組み合わせの楽しさで満足感が倍増したと言ってもいいかもしれない。

どちらも韓国映画、しかも主演はどっちもファン・ジョンミン。おまけにどちらの映画にも、助演的立ち位置でオ・ダルスという個性派の俳優さんが出てくる。ふつうだったらあきてしまいそうな気がするが、どっちもテーマは重いのに、くすっと笑いつつ、「えっ、そうくるか」とストーリー展開にうならされ、映画的飛躍で観客を喜ばせる! とにかく観たあとに「おもしろかった」「楽しかった」「この映画を観てよかった」と単純に喜べる映画だったのだ。

ここ最近、話題の映画を観ても心がわくわく動くことが少なく、「私、何でこの映画観たんだっけ?」と自問自答することが多かったので、2本続けて楽しい気分が味わえ、久しぶりに映画愛が呼び覚まされてうれしかった。

ロードショウ公開を逃してしまうと、実はDVDレンタルや動画配信サービスで映画を観ることは結構少ない。ドラマの場合、途中で家事や宅配便で中断されてもあまり問題ないけれど、映画はやっぱり中断されたくないという気持ちが働くのでなかなか手が伸びないのだ。だから、『ベテラン』と『国際市場で逢いましょう』も「新文芸座」で上映されなければ観てなかったかも。。。

新作映画ばかり気にしていたけれど、これからは名画座にも注目しなくては!

ということで、以下に映画の簡単な感想を。

財閥3世を演じた若手俳優ユ・アインの悪人演技が最高!だった『ベテラン

熱血漢のベテラン刑事とその仲間たちが、韓国財閥の悪を暴く! 冒頭から説明的な描写がなく、ぐいぐいストーリーが展開して行く。ハリウッド映画だとあまり出て来ない主演刑事の家庭のやりとりがいっぱい出てきて、それがリアルだし、ベテラン刑事の人となりを垣間見せてておもしろい。アクションシーンもスタイリッシュというより、素手の闘いで痛くて重いけれど、適度に挟まれるコミカルなシーンが緩衝剤になって、まさに「痛快活劇アクション」。監督は、『ベルリンファイル』のリュ・スンワン。DVDは6月発売。いろいろ言ったけれど、家で観てもおもしろいと思う。 

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朝鮮戦争からドイツ派遣、ベトナム戦争の時代を生きた男の物語『国際市場で逢いましょう

釜山の国際市場を舞台にした激動の時代を生きたひとりの男の話。主人公ドクスが、朝鮮戦争興南撤収の際の混乱で父と妹と離ればなれとなり、母と幼い弟妹と共に釜山の国際市場に店を出す叔母のもとに身を寄せる。若くして一家を支えることになったドクスは、お金のためにドイツの炭坑に出稼ぎに行き、ベトナム戦争で民間技術者として働き、何度か命の危険にさらされながら、伴侶を得て子どもや孫と生きる中で、生き別れた妹と再会する姿なども描かれる。ひとりの人間が体験したとしては過酷な運命すぎるけれど、きっとその時代を生きた何人もの物語をひとりの男に体現させたと思えば、さして違和感を感じなかった。韓国で1132万人を動員したという。

釜山に行ったことがあるが、山々に家が張り付くように建っていた。ガイドさんが、朝鮮戦争のときにたくさんの避難民がこの土地に来て、住む場所がなくこのようになったと語っていたが、釜山は港町ということで、町の雰囲気はとても明るく、外へと開かれたイメージがあって、活気が感じられる町だった。

最後、主人公夫妻が屋上から港を見下ろすシーンは、老いた夫婦の後ろ姿の先に近代的な釜山港を映し出していて、じわじわと胸に迫る。

監督は『TSUNAMI-ツナミ』のユン・ジェギュン。東方神起のユンホがベトナム戦争に参戦した、実在する有名歌手、ナム・ジン役で出演していてびっくり。いい味だしてたけれど、現在ユンホは兵役中なので複雑な気持ちにもなった。

この映画はすでにDVD化されている。

ちなみに「新文芸座」は、4月29日〜5月10日まで「魅惑のシネマクラシックスVol.20」と題して、日替わりで『太陽がいっぱい』や『昼顔』、『処女の泉』『チャイナ・シンドローム』『Uボート〈ディレクターズカット〉』などなど23本の名画を上映する。

上映プログラム | 新文芸坐

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